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【東京都:江戸硝子】東京都墨田区で作られる江戸硝子

日本人が日本人のために


 作業場は、年中硝子が燃え盛る熱に包まれていますが、あたりを包む熱気はそれだけでなく、そこで働く職人がより上質な製品を作ろうとする情熱が燃えていました。

 

岩澤硝子が作る「江戸前すり口醤油注ぎ」は60年間変わらない形で作られ続け、

それこそが信頼の証であり、職人の熟練の技が光る逸品は、その道を極めたそれぞれの職人の手によって繊細に丁寧に作られています。

成形を終えた硝子は、当然ながら熱くて触れたものではありませんが、

私達が工房に訪れた時、その熱さに圧倒されている姿を見て、岩澤硝子の職人はまだ熱の残る硝子を手にすると笑顔で冗談混じりに誇らしげに答えました。

 

 「顔の面と一緒で、手の皮も厚くなるんだ」と。その一言に硝子工芸に長い時間を費やし、夏場の熱さに耐えながらも伝統を今に伝えるべく、日々作り続けている職人の心意気が詰め込まれている、そんな気がしてなりません。晩御飯の旬のサンマに醤油を垂らすその瞬間、職人のその一言がふと蘇りました。

 

「液だれがしない・ピタッと止まる」それだけで欲しいと思ってしまいますよね?戦後間もない1951年、復興をシンボルに当時の日本は明日への希望と復興をシンボルに掲げる中、岩澤硝子は逞しく混乱の渦中を生き抜き現代へと繋げ、日本の食卓を彩りを添えてきました。

 

奥が深い伝統美と機能美を兼ね添え、高い透明度を誇る岩澤硝子には、作り上げた職人一人ひとりの情熱が込められています。