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【和歌山県:棕櫚束子】棕櫚束子の魅力

国産の棕櫚束子


「束子がこんなにいいなんて知らなかった」一度使うと本当にそう思います。

水に浸すと束子とは思えない優しい一面が見えてきます。シンクの中にいつもある束子のイメージとは違うコシと柔らかさがあります。硬すぎず、軟らかすぎない「あっ、これ気持ちいい」と言える洗い心地。

 

また、使っているうちに繊維がポロポロと欠けたりもしません。そんな手作り棕櫚束子(しゅろたわし)を作っているのは髙田構造商店、有数の産地であった海南市でも少なくなってしまった製造元の一つです。

束子って何から出来ているか知っていますか


普段見る束子、そのほとんどが海外で大量生産されたパーム製の束子なのです。

 

では、本当は何で作られていたかというと、棕櫚(しゅろ)です。棕櫚というと馴染みが薄いかもしれませんが、名前を知らないだけで、北海道を除く日本の山や庭で見ることができ、特に紀州(和歌山)では良質の棕櫚がいたるところで見ることができます。ところが、現在日本で束子用の棕櫚を管理・栽培しているところはほとんどなく、今回取組品も海外産の棕櫚の中でも良質なものを選定し使用しています。

生活雑貨生産日本一の和歌山県海南市


そこでは、使用する棕櫚繊維の選定から、心材には錆に強いステンレスを使うなど、見えないところまで「束子として出来ることは全てやる」をモットーに、束子一筋50年の束子職人が今も束子を一つ一つ手仕事で作っています。

 

ひとつの束子に使う棕櫚の量は手に取ったときの感覚で判断して、それを均等に並べ、心材に巻きつけていきます。どことなく、すし職人がシャリを手に取り握る様子を彷彿させる、流れるような一連の動き。時間にしてわずか数十秒。その中に50年間の束子人生と「日本のもの作り」の原点が垣間見えてきます。